システム開発の外注丸投げは厳禁!起こりうるトラブルと最低限すべきことを解説

システム開発の外注丸投げは厳禁

システム開発を外注する際、発注の経験がなければ、丸投げしてしまいたいと思うこともあるかもしれません。

自社のコア業務もあり、外部とやりとりが出来るだけ少ないと楽であるため、実際に外注先に丸投げしてしまう発注者も少なからずいるようです。

しかし、システム開発を外注先に丸投げしてしまうと様々なトラブルが生じやすくなります。

この記事では、システム開発を外注先に丸投げした時に起こりうるトラブルや防ぐために最低限しておきたいことなどを解説しています。外注先に出来るだけお任せしてしまいたいと考えている発注担当者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

システム開発の丸投げはなぜ起こる?

そもそもシステム開発を外注する理由にはどういったものがあるのでしょうか。

  • 自社でのシステム開発(内製)が困難であるケース
  • エンジニアの育成には時間やコストがかかるためプロジェクトによっては外注するケース
  • 自社のコア業務に注力するために外注するケース

このように、発注者側にはそれぞれ外注先に依頼する理由があるはずです。

その中でも、目的が曖昧なまま進めてしまったために結果丸投げとなってしまうケースもあるようです。一方で、初めから餅は餅屋と言わんばかりに丸投げする発注者もいるでしょう。また、業務に追われて外注のコントロールができず結果丸投げになってしまうケースもあります。

丸投げしても問題ないケースも一部ありますが、トラブルに発展するケースも少なくありません。以下で、起こりうるトラブルについて解説していきます。

システム開発を外注に丸投げしたら起こりうるトラブル

システム開発を外注する際、発注したきり丸投げするとトラブルが生じやすくなります。よくあるトラブルの例を以下に解説します。

スケジュールがタイトになる

丸投げした結果、何かあればスケジュールがタイトになってしまったり、修正などに余計な工数がかかったりする事態も起こりえます。その結果、余計なコストもかかる可能性は少なくありません。

また、開発手法がウォーターフォール型であれば、工程の後戻りができないため特に注意が必要です。もちろん他の開発手法でも問題とらならないわけではないため、丸投げすることで同様の事態は起こりえます。

プロジェクト管理ができない

外注先に丸投げすることでプロジェクト管理が困難となりがちです。進捗管理をはじめ、トラブル発生等の有無も把握ができなくなり、納期に間に合わない、プロジェクトそのものが失敗するなどのリスクが高くなってしまいます。

また、業務委託契約の規定にもよりますが、丸投げした結果、さらに孫請けに丸投げされ失敗にいたるケースもあるため、契約の段階でも再委託・下請負の可否は明確にしておきましょう。

ベンダーロックイン・ベンダー依存に陥る

システム開発を外注先に丸投げすることで、別の業者に切り替えられなくなる「ベンダーロックイン」「ベンダー依存」という事態がおこりえます。

ただし、ベンダーロックインは必ずしも悪者ではなく、良い効果もあるのです。以下にベンダーロックインのメリットとデメリットを表にまとめました。

メリットデメリット
・信頼関係を構築し長く付き合えば、発注側の課題をよく理解してもらえる
・自社にITに明るい人材がいなくても身近に相談に乗ってもらえる存在になる
・教育・運用のサポートを受けられる
・自社にマッチした提案をしてもらいやすくなる
・客観的な視点から自社にマッチしているかどうか判別がつきにくい
・保守運用でベンダー側から割高な請求を受ける可能性がある
・他社と比較が難しくなる
ベンダーロックインのメリット・デメリット

上記のように、外注先と長く良い付き合いをすることで、自社の問題点を理解してもらえ最適な提案をしてもらえる場合もあります。一方で、自社の要望に対して過剰もしくは不十分なサービスを提供されているかどうか、客観的な判断が困難となったり、割高な費用を請求されたりする可能性は否定できません。

また、万が一特定の外注先(開発会社)が経営破綻等した時などに、業務の継続が困難となる可能性もあります。

中小企業では難しい面もありますが、ベンダーロックインを防ぐためには、複数の開発会社に分散して依頼(マルチベンダー方式)したり、オープンソースの開発環境を利用したりする方法があります。

いずれにせよ、自社と開発会社側、双方にとってより良い関係で付き合いたいものです。そのためにも、発注したから丸投げするのではなく主体的に関わり良いシステムを作っていきましょう。

システム開発を外注に丸投げはNG〜最低限すべきことをピックアップ〜

システム開発を外注すると言っても、そもそも発注側はその業務のプロであり、一方で開発会社はその業務に関してはあまり詳しくないものです。そのため丸投げは厳禁であり、発注側も主体性を持って参加する必要があります。その中でも最低限発注側がしておきたいことを以下で解説します。

コミュニケーション

発注側も関わりながら開発を進めるにあたり欠かせないのがコミュニケーションです。

開発会社に対して、明確な指示を出したり、後述する進捗管理をしたりするのに適切にコミュニケーションをとる必要があります。

できるだけレスポンス良く、かつ効率的に対応するためにも、コミュニケーションコストは減らしたいものです。チャットツールなどを活用することで双方の負担が減らせるため、ぜひ活用しましょう。

知識の習得

適宜コミュニケーションを取りながら進めるとは言っても、最低限把握しておきたい知識は習得しておきましょう。

システム開発の流れや開発手法、技術などの用語を理解しておくとやりとりもスムーズになります。

特に開発の流れや手法は重要です。工程により発注側が関わる度合いが異なるため、ぜひ事前に一通り確認しておきましょう。

進捗管理

システム開発を外注にあたり、欠かせないのが進捗管理です。

まずは開発手法などに適した方法でスケジュールを作成する必要があります。そしてツールを使用して定期的に進捗を共有しましょう

必要に応じて、スケジュールの見直しをしたり、タスクの再割り当てを行ったりすることで、プロジェクトの進行を円滑に行えます。また、仮にトラブルが発生した際も、早めに状況を共有されれば早期対応ができるため、万一の場合に備えるためにも進捗管理には関わりましょう。

進捗管理には、ガントチャートなどでのスケジュール作成・プロジェクト管理などのツールを使用すると便利です。ぜひ開発に適した方法を探して活用しましょう。

進捗管理の詳しい方法はこちらの記事をご覧ください。(内部リンク「システム開発 外注 管理」)

システム開発の外注を成功させるためのポイント

外注先との関わり方も重要ですが、システム開発を成功させるためには発注にいたるまでの流れも軽視できません。

そもそもシステム開発を行う目的の多くは業務改善・業務効率化ではないでしょうか。

しかし、システム開発の発注の経験が乏しい状態であると、開発目的や解消したい課題が漠然としていたり、依頼する際に伝え方や情報提供が曖昧になったりしがちです。開発目的が外注先に明確に伝わらなければ、要件定義・設計の時点で多くの時間を要してしまい、納期の遅れや予算超過につながりかねません。また、最悪の場合、使い勝手の悪いシステムが出来上がり、失敗と言わざるを得ない状態にもなります。

開発目的や解消したい課題を明確にするためには、社内でのヒアリングは入念に行い、依頼の際にはRFP(提案依頼書)を作成しておくと良いでしょう。そのうえで、依頼を検討する数社にオリエンテーションして開発会社を選定することをお勧めします。

発注までの詳しい流れなどはこちらの記事で解説しています。

まとめ|システム開発の丸投げは厳禁!

システム開発を外注先に丸投げしてしまうと、トラブルが生じやすくなります。

修正に多大な工数とコストがかかったうえスケジュールがタイトになるケース、管理ができず品質の担保ができなくなるケース、ベンダーロックインに陥ってしまうケースなどがよくある例です。

自社のコア業務もあるため発注した後に丸投げしたくなるかもしれませんが、発注者側はその業務のプロであるため、外注先の理解を深めるためにも最低限すべきことは押さえておきましょう。必要に応じてコミュニケーションをとり、開発に必要な知識を習得し、進捗管理を適宜行うことでトラブルを防ぎやすくなります。

これから発注を検討しているのであれば、ぜひ主体性を持って外注先と関わり、自社の目的に沿ったシステム開発を成功させましょう。

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