システム開発を依頼するなら必見!流れと会社選びのポイントを解説
システム開発を依頼する際、何をしておけば良いのか、どの会社を選べばいいのか、迷うのではないかと思います。
この記事では、システム開発を依頼する際のポイントから、開発の流れや費用、開発会社の選び方まで解説しています。
外注にあたって準備すべきこと、開発会社を見るポイントなどが分かりますので、ぜひ最後までご覧ください。
システム開発を依頼するときのポイント
システム開発を依頼する前に、押さえておきたいポイントがあります。システム開発の成否に関わることですので、まずは社内で方針をまとめておきましょう。
- 目的を明確にする
- 予算
- 納期
- 開発会社選び
目的を明確にする
システム開発によりどのような課題を解決したいのか、目的を明確にしましょう。
「どんな機能が必要か」「今の作業量を半分にしたい」など具体的に考えておくと、その後の流れがスムーズになります。
予算
システム開発は一般的に高額で、開発期間も数ヶ月はかかるものです。
そのため、相場を把握し費用の準備をするとともに、予算をはっきりと決めておくと良いでしょう。例えば「500万円まで」などと具体的に決めておくと、その後のトラブルを防ぎやすくなります。
納期
希望の納期をあらかじめ考えておきましょう。
「出来るだけ早く」のようにアバウトな伝え方では、開発会社側もスケジュールに余裕を持たせる傾向にあります。
いつまでに稼働できるようにしたいのかを明確にしましょう。
開発会社選び
開発会社の選定もシステム開発の成否に影響します。
実績や技術者の質に左右されやすく、また担当者との相性も無視できません。開発会社の選び方については後述します。
システム開発の流れ
システム開発の主な作業工程は5つです。各作業工程を解説します。
要件定義とは、システムの指針や問題の解決に必要なプロセスを決めることです。機能・仕様・運用までの全体像の打ち合わせをします。
設計では、見た目の仕様に関わる外部設計と、システム構想を作り上げる内部設計を行います。
プログラミングは、設計書を元にプログラマーがコードを書き、システムを実際に作る工程です。
テストでは、要件定義に即しているか、動作に不具合がないか確認する作業で、4段階に別れています。
リリース後は、運用保守の段階に入ります。システムを継続的に安定稼働できるよう管理監視、故障やシステム障害の際には修理復旧を行うことです。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、ご覧ください。

システム開発を発注するなら提案依頼書(RFP)の作成
上記の要件定義にあたって、提案依頼書(RFP)の作成をおすすめします。
RFPは企画に基づいて、解決したい課題・搭載したい機能・予算・納期などを記載します。
RFPの作成は必須ではないものの、以下のようなメリットがあります。
- 要件をより正確に伝えられる
- 複数の会社の提案・予算を比較しやすい
- トラブル予防
RFPにより、開発会社も見積もりや提案をしやすくなり、より効率的な打ち合わせができるでしょう。
システム開発の種類
システム開発の種類は、主に以下の5つに分けられます。
- Web系システム
- 汎用系(基幹)システム
- オープン系システム
- 組み込み系システム
- アプリ系システム
Web系システムは、私たちが身近に使用しているECサイト・予約サイトなどのインターネット上で情報処理するシステムです。
汎用系(基幹)システムは、大企業の販売・生産管理やメーカーの製品管理などに使用されるもので、特定の環境下で稼働するものを指します。大規模システムとも呼ばれます。
オープン系システムは、企業の在庫・顧客・給与管理など業務効率化に寄与するシステムです。汎用系とは対照的に、一般的なパソコンで開発されます。
組み込み系システムは、家電製品・通信機器など製品そのものに組み込まれるシステムを指します。
アプリ系システムは、主にiOS/Androidなどのスマホ用アプリのシステムで、ゲーム・マッチング・ECなど様々なジャンルがあります。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、ご覧ください。
システム開発費用の相場や内訳・妥当性を徹底解説~開発のパターン別に費用を説明~
システム開発の手法
システム開発でよく採用される4つの手法について解説します。作りたいシステムにより向き不向きがありますので、開発会社と相談して決めましょう。
- ウォーターフォール型開発
- アジャイル型開発
- スパイラル型開発
- プロトタイプ型開発
ウォーターフォール型開発
ウォーターフォール型開発は、従来型の開発手法です。
全てを決めてから順番通りに作る手法で、前の工程に戻っての修正は困難となるため、機能要件がはっきりしないと開発期間が長期化しやすい傾向にあります。
クオリティを重視したり、確実さが求められるものに向いていると言えます。
アジャイル型開発
アジャイル型開発はウォーターフォール型開発とは真逆の開発手法と言えるでしょう。
工程を細かく区切り、実装とテストの繰り返しで開発を進める手法です。依頼者の要望を適宜取り入れ、前の工程に戻って修正することも可能で、早く開発できる利点もあります。
開発途中での仕様変更の可能性が高いものに向いています。
スパイラル型開発
スパイラル型開発は、機能ごとに開発の流れを繰り返す手法です。
機能ごとの開発であるため、依頼者からの変更の要望に対し柔軟に対応できるメリットがあります。
開発の全体像がつかみにくく、コストがかさみやすいデメリットから、採用率は若干低い開発手法です。
プロトタイプ型開発
プロトタイプ型開発は、早い段階で試作品を作り、依頼者側の評価を受け少しずつ修正して開発していく手法です。
これから作るシステムのイメージが明確になっていない場合、試作品を確認することで、漠然としたイメージを形にしていくことができます。
大規模システムには不向きですが、システム開発未経験の場合は向いていると言えるでしょう。
システム開発の費用の算出方法
システム開発費用は一般的に高額ですが、その費用はどのように決められるのでしょうか。
開発費用の算出方法と、費用に大きく影響するエンジニアの役割について解説します。
開発費用の大部分は人件費
システム開発費用の内訳は、人件費(開発費)と諸経費です。このうち人件費の占める割合が高く、6〜8割と言われています。
人件費は以下のように算出します。
人件費=人月×人月単価×開発期間
- 人月(にんげつ):1ヶ月間あたりのエンジニアなどの人員
- 人月単価:人員1人が1ヶ月作業した場合の費用
- 開発期間:開発・リリースまでの期間
人月単価の目安は以下の通りです。
- プログラマー:50〜100万円
- 初級エンジニア:60〜100万円
- 中級エンジニア:80〜120万円
- 上級エンジニア:100〜160万円
例えば、3人月で、人月単価を70万円、開発期間5ヶ月であれば、
人件費=3×70×5=1,050万円となります。
エンジニアの役割
人件費と関連の強いエンジニアですが、その業務内容や役割は多岐に渡ります。
会社により多少異なりますが、エンジニアが主に担当する業務は以下の通りです。
- 要件定義
- 設計
- テスト
- 運用保守
- 工程や予算のマネジメント
プログラミングのみを担当するプログラマーと比較すると、エンジニアの業務範囲は顧客対応からシステムの実装までと幅広いことが分かります。開発においてエンジニアの質が重要と言われる所以です。
システム開発を依頼する会社の選び方
システム開発会社の数は多く、どこに依頼するか決めかねる場合も多いかと思います。
開発を依頼する際は、以下のようなポイントを基準に選ぶことをおすすめします。
- 実績
- 提案力
- スピード
- 費用
- サポート
実績
開発会社選びの際に、実績は大きなポイントとなります。
設立が古ければ良いという訳ではありませんが、ある程度の実績があるのがベターです。
会社のHPで、過去に開発したシステムや依頼者について公開されている部分だけでも確認してみましょう。
また、実績の数よりも、得意分野や開発内容がより重要です。専門知識が必要な業界や特定の分野であれば、実績例も探してみましょう。
提案力
依頼者がやりたいことをシステム化するためには、エンジニアによるヒアリングと提案は必要不可欠です。ヒアリングにより依頼者の抱える問題点を明確化し、システム化の目的や具体的な要件を引き出したうえで、ニーズに合った解決策を提案してもらえると良いでしょう。
担当者との相性もありますが、エンジニアの質の高さに大きく左右されます。
- 事業目線での提案
- 依頼者のレベルに合わせた説明・提案
- 開発イメージの共有
提案力が高ければ、依頼者の負担減にもつながります。
スピード
依頼者の希望にもよりますが、システム稼動まで急いでいる場合は、希望する時期に納品ができる会社を選びましょう。
開発期間はマンパワーだけでなく開発手法も影響するため、規模の大きい会社であれば早く納品できるとは限りません。会社の規模だけで判断しないようにしましょう。
費用
開発費用の相場を把握した上で、費用が安過ぎる会社は避ける方が無難です。安過ぎるが故に、当初の課題が解決できていないようであれば意味がありません。
一方で高いから失敗しないとも言い切れません。高過ぎて、不要な機能まで搭載されている場合もあります。
費用に関しては、相見積もりを取りましょう。3社程度の見積もりを比較することで、相場と合わせて判断がしやすくなります。
サポート
開発中だけでなく、納品後もサポートが充実している会社を選ぶことをおすすめします。
不明な点に対しチャット等で迅速に回答が得られると安心ですし、納品後の運用保守まで対応しているとトラブル発生時の復旧も早いでしょう。
まとめ
この記事では、システム開発を依頼する際に押さえておきたいポイントや開発会社の選び方について解説しました。
- システム開発を依頼する際には、目的の明確化・予算・納期・会社選びに注意しましょう。
- システム開発の流れを把握し、可能であれば提案依頼書を作成しておくと良いでしょう。
- 依頼する内容によって、開発手法の向き不向きがある。
- システム開発の費用は人件費が多くを占め高額となりやすい。エンジニアの業務内容や質を見ることも必要。
- システム開発を依頼するなら、実績や提案力などを考慮して会社を選びましょう。
実際に開発会社に依頼する前に、この記事の内容を押さえておけば、開発会社選びやシステム稼動までの過程もより円滑に進められるでしょう。
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