RFI・RFQ・RFPの違いとは?それぞれの意味と必要なタイミングをわかりやすく解説

RFI・RFQ・RFPの違いとは?それぞれの意味と必要なタイミングをわかりやすく解説

「RFIやRFQなど似た用語があるけど、違いがよく分からない」

「どんな場面で使うのか、どう活用するのか分からない」

このように思ったことはありませんか?

RFIなどの用語はあまり馴染みがなく、活用の仕方が分からない方も多いでしょう。

しかしRFIなどは、上手く使えばベンダー選定に非常に役立つものです。そこでこの記事では、RFIやRFQなどの違いやそれぞれのメリット、ベンダー選定のプロセスにおいてどう使われるのかを解説しました。これからRFIなどを作成する機会のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

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目次

RFI・RFQ・RFPとは

RFI・RFQ・RFPは、まとめてRFXとも呼ばれます。

いずれもベンダー(サプライヤー)に対して、サービス(製品)の詳細・価格などの情報を要求するものです。

しかし、それぞれの目的や求められるものは異なっており、大まかには以下のような違いがあります。

求める内容目的
RFIベンダーやそのサービスの一般的な情報一次スクリーニング
RFQベンダーのサービスの見積もり費用比較
RFPベンダーがどのように顧客の課題を解消するかの提案二次スクリーニング

ここからは、RFI・RFQ・RFPのそれぞれの概要とメリットなどを解説します。

RFIとは

RFI(Request for Information)とは、「情報提供依頼書」を指します。企業などの発注者がサービスや製品を選定する前に、ベンダーに基本的な情報を求めるために作成するものです。

例えば、発注者が新しいシステムを導入したいと考えている場合、市場にどのようなシステムがあるか、それぞれの特徴や価格はどうか、導入に必要な納期や条件は何かなどの情報をベンダーから入手するためにRFIを送ります。

RFIに記載する内容

RFIでよく記載される項目は、大別して以下の4つです。

  1. 依頼の目的
  2. 自社(発注者)の情報
  3. ベンダーの情報
  4. ベンダーのサービス・製品

自社の情報や依頼の目的を記載することで、ベンダーから最適な情報を引き出す狙いがあります。あわせて、関係性の構築もできればなお良いでしょう。

ベンダーの情報に関しては、基本情報はもとより公式サイトに記載のない項目やサービスを利用するメリット・機能要件などの詳細も提供してもらいたいものです。

このように自社の情報・プロジェクトの目的・自社が譲れない条件などを十分に記載して、ベンダーから必要な情報を提供してもらいましょう。

RFIのメリット

RFIを作成するメリットには以下のようなものが挙げられます。

  • ベンダーの製品を詳しく知ることができる
  • 複数のベンダーの比較が容易となる
  • ベンダー選定における一次スクリーニングになる
  • 公平な選定の根拠となる

RFIにはこのようなメリットがありますが、ベンダー側にとっても自社の製品やサービスをアピールする機会となるでしょう。

RFQとは

RFQ(Request for Quotation)とは、見積依頼書のことです。発注者がプロジェクトや製品に関する見積もりをベンダーに求める際に作成します。RFQを提出するタイミングはRFPと同時であったり、RFPの回答を受けた後だったりとまちまちです。また、RFQそのものを省略してRFPの中で見積もりを併せて依頼するケースもあります。このように、RFQをどのタイミングで提出するかに明確な決まりはありません。

RFQで尋ねる内容

RFQでベンダーに尋ねる内容としては、以下のようなものがよく挙げられます。

  • 製品の仕様
  • 価格
  • (個数)
  • 納期
  • 支払い方法
  • 問題発生時の補償

「個数」などは必要に応じて欄を設けましょう。また、不良品・トラブル発生時にどういった条件であれば補償してもらえるか明確にしておかなければなりません。

RFQのメリット

見積もりはRFPで併せて尋ねることもできるため、RFQは必須ではありません。

あえてRFQを作成するメリットと言えば、以下のようなことが挙げられます。

  • ベンダーや社内の関係者とのコミュニケーション・情報共有が綿密にできる
  • プロジェクトが終わった後の振り返りに役立つ
  • 適正価格・相場がわかる

RFQを作成する手間はかかりますが、情報共有など社内でのやり取りでも役立つでしょう。

RFPとは

RFP(Request for Proposal)とは、提案依頼書のことです。課題をどう解決するのか、発注者がベンダーに具体的な提案を求める際に作成します。RFIの回答を見てベンダーの数を絞って送付する場合が多いでしょう。

例えば、発注者が複数のベンダーのサービスの基本情報を得た後、より詳細な仕様や導入方法などの提案を得るためにRFPを送ります。RFPは、発注者がベンダーの能力や信頼性を評価し、最終的な契約相手を決めるためのツールでもあります。また、ベンダー側にとっても、自社のソリューションや差別化要素を強調する機会となるでしょう。

RFPの構成

RFPは概ね以下の内容で構成されます。

  1. はじめに(あいさつ)
  2. RFPの趣旨
  3. 要求事項(求める機能)
  4. (予算)
  5. スケジュール
  6. 特記事項

「予算」を記載するかどうかは、RFQの有無によって変わります。また、自社やプロジェクトの概要はもちろん、ベンダーへの細かい要望を記載しておくと良いでしょう。

RFPのメリット

RFPを作成することで以下のようなメリットがあります。

  • より良い提案が受けられる
  • トラブル防止になる
  • 自社の課題が可視化される

要望を具体的に記載しておくことで、ベンダーからより良い提案を引き出せる可能性が高まるでしょう。また、文書として明文化することで、後々のトラブルを回避しやすくなったり、自社の課題が可視化できたりするメリットもあります。

RFPについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

ベンダー選定の流れとRFI・RFQ・RFP

ベンダー選定におけるプロセスは以下のように大別されます。

  1. 事前調査
  2. 選定の準備
  3. 評価と選定

以下でそれぞれの流れと、RFI・RFQ・RFPがどう使われるのかを解説していきます。

①事前調査

ベンダー選定の事前調査の段階では、まず自社のプロジェクトに関連するサービスや製品を提供しているベンダーを調査して候補として絞り込みます。この時、ベンダー数は10社程度が良いでしょう。

次に、その候補に挙げたベンダーにRFIを作成し送付します。RFIは省略する場合もありますが、一次スクリーニングとしての役割も担うため、ぜひ活用しましょう。

②選定の準備

RFIの結果を受け、自社の目的に合わないベンダーは除外し、残りのベンダーにRFPを提出します。イメージとしてはRFIで一次選考をしてRFPで二次選考をするようなものです。

また、RFP提出と同時くらいに、評価項目とその配点も考えておきます。

③評価と選定

最後に、ベンダーの提案を確認し、評価と選定を行います。ベンダーからのRFPの回答を受け、具体的な提案を確認します。必要に応じてプレゼンをしてもらい質疑応答で疑問点を解消しておきましょう。この段階でベンダーを数社に絞り込みます。

この時点でRFQを提出する場合もあります。しかし、RFQを省略してRFPの中で見積もりを合わせて依頼するケースも少なくありません

最後に事前に決めておいた項目・配点により評価します。点数が近い場合は優先順位を考慮して決める良いでしょう。それでも1社に絞るのが難しければ追加で情報を求める必要があります。

RFI・RFQ・RFPに関する注意点・よくある疑問

ここからはRFI・RFQ・RFPに関する疑問に答えていきます。

RFIの段階ではメールでの連絡が良い

プロジェクトにもよりますがRFIの段階では、対象とするベンダーが10社程度と多い状態です。そのため、担当者に直接会ってRFIを依頼すると時間がかかりすぎてしまいます。

また、対面しているとあとで断りにくくなるため、この段階ではメールで連絡して依頼すると良いでしょう。

RFI・RFQ・RFPは省略できないか?

RFI・RFQ・RFP(以下、RFX)は正直手間がかかるものですが、作成した方が良いでしょう。

インターネット上で基本的な情報は掲載されていることも多いですが、費用に関してはあまり明示されていません。RFXにより大体の費用感や概算をつかんでおくことで、明らかに自社の予算と合わなければ次の選定段階に進まなくて良く、発注側もベンダー側もその後の時間を費やずに済みます。また、RFQは省略してRFPで一緒に見積もりを依頼するのも1つの方法です。

また、複数のベンダーのサービスの詳細や提案などを比較するならRFXを活用しての評価・比較が良いでしょう。

まとめ|RFI・RFQ・RFPを上手に活用してベンダー選定を行おう

RFI・RFQ・RFPはベンダーに対して情報を求める文書を指し、まとめてRFXとも呼ばれています。

RFXの作成には手間がかかりますが、ベンダーの選定を最適に行うための有効な手段となります。ぜひ積極的に活用してベンダー選定を効率よく進めましょう。

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